カーテンの種類

カーテンは大きく分けて、

基本的に「光を取り入れるカーテン」と

「光を遮ったり、プライバシーを守るためのカーテン」の2種類あることは

皆さんもよくご存知かと思います。

 

しかし、「光を取り入れるカーテン」をほとんどの方が「レースカーテン」と呼ぶのに対し、

「光をさえぎったり、プライバシーを守るためのカーテン」を何と呼ぶのかは

知らないという方も多いのではないでしょうか。

 

「厚手のカーテン」  「遮光カーテン」  「レースカーテンじゃない方」

全部正解ではありますが、正確には「ドレープカーテン」と言います。

良かったら覚えてあげてください。

 

さて、カーテンは基本的にレースカーテンドレープカーテンに分かれていますが、

その中でも厳密にいうと実はさらに細かく分かれていますので、

ご紹介します。

レースカーテン

日本では、基本的に昼間閉めておいて、

光をやわらげたり、プライバシーの保護をしながら明かりを取り入れるカーテンを

まとめて「レースカーテン」と呼んでいますが、

インテリアの業界では、「シアーカーテン」と呼ぶとされています。

(とはいえ、私たちも普段「レースカーテン」と呼んでいますが。。)

 

シアーカーテンは、現在主流の生地だけでも

製造方法によって「織」と「編」に分けられ、

さらに「織」は「ボイル」と「オーガンジー」に、

「編」では基本的に「ラッセルレース」や「機能レース」に分けられます。

 

「ボイル」とは

細番手の糸を平織という織り方で織ったシンプルな生地です。

無地のレースで最も需要の多い生地です。

ボイルをベースに刺繍やプリントで柄をつけることもあります。

 

「オーガンジー」とは

ボイルと同様、基本的には平織という織り方で織られていますが、

糸がボイルの糸よりも細く、生地はハリがあり、とても軽い生地です。

ボイルと同様に柄ものはプリントや刺繍などで表現され、

透け感も高いので、フロントレースというスタイルにもよく用いられます。

最近ではトルコ製の物が色柄が豊富で人気があります。

 

「ラッセルレース」とは

昭和初期からレースカーテンとして長い間愛されているレースで、

花柄や、オーナメント柄を表現しているものが多い生地です。

若い方には時に「昭和っぽい」と言われてしまう生地ですが、

最近では糸も細くなり、繊細でクラシカルな印象で、

ビンテージやレトロ、クラシカルなインテリアにもよく合うので、

変わらず人気の生地です。

 

「機能レース」とは

市販の既成カーテンや機能性の高いレースの生地は複雑な機械で

編んで作られています。

一般的に私たちがイメージする編み物とは違い、

2種類以上の糸を裏と表で使用する糸を変えることができるため、

部屋側には消臭機能のある糸や抗菌の糸を使って空気をきれいにしたり、

窓側には光沢のある糸を使って光を乱反射することで

中が見えにくくするといったことができます。

「ミラーレース」「遮像レース」「UVカットレース」「遮熱レース」

と呼ばれている物がこの機能レースに分類されます。

(織で遮像やUVカット、遮熱の機能を持ったものも沢山あります。)

 

ちなみに英語圏では「sheer curtain(シアーカーテン)」と

「lace curtain(レースカーテン)」は別物です。

「sheer」とは、「透き通るほど薄い(生地)」という意味があります。

ボイルレース、オーガンジーなどの生地が「sheer」に当てはまります。

「lace」とは、「編む」という意味で、

日本では昭和の中ごろから定番の「ラッセルレース」や、

ミラーレース、遮熱レースと呼ばれる機能性の高いカーテンには、

織ではなく、編んで作られているものが多いということもあり、

一般的に透け感のあるカーテンをまとめて「レースカーテン」と

呼ぶようになったのではないかと考えられます。

 

ドレープカーテン

見た目は主役のカーテンのようなのに、

「レースカーテンじゃない方」と呼ばれてしまう「ドレープカーテン」ですが、

こちらも大きく分けて「遮光カーテン」とそうでないものに分けられます。

 

「厚地の物は全部遮光じゃないの?」という方もいらっしゃいますが、

「遮光カーテン」というのは、間に黒い糸を挟んで作られた生地や、

裏にコーティングを施して光を一切シャットアウトするカーテンのことを言います。

 

遮光になっていない生地でも、濃い色の生地は光を通しにくく、

淡い色は光を通しやすいという性質があります。

 

とはいえ、淡い色で薄手の生地でも、織目がしっかり詰まっているので

夜透けてしまったり、人影が見えてしまったりという事はありません。

 

電気が点いているか点いていないかがわかる程度なので、

リビングなどは必ずしも全て遮光でなくてはならないという事もありません。

 

それでも寝室は遮光じゃないと!という方もいらっしゃいますが、

遮光では朝になっても暗くて起きられない!という方も多いので、

それぞれご自分に合った生地をお選びくださいね。

 

ちなみに私も、朝暗すぎると全く起きられないので、

寝室もベージュの薄手のドレープ生地で、すっきり目覚めています^^

 

また、遮光の機能記載のない生地でも、裏に遮光の裏地をつけて仕上げたり、

後付けの裏地ライナーというものを後から取り付けたりすることも可能なので、

「遮光の生地を探す」のではなく、気に入った生地を探していただくのが

一番だと思います。

 

ケースメント

レースカーテンとドレープカーテンのちょうど中間の生地を

「ケースメント」と呼びます。

この生地は昼間はレースのように光を透し、

夜はそのボリューム感と柄の美しさなどでドレープカーテンのような

存在感を持った生地です。

風通という、2重構造のような織り方をして作られていたり、

糸がレースの糸よりも太めのものを使用していたり、

透ける部分と透けない部分が混ざっていたりするので、

風合いや生地の織り方もさまざまです。

夜室内が明るく、外が暗い状態だと、

室内の様子が透けるものがほとんどなので、

プライバシーの心配の少ない、マンションの高層階や、

塀のある庭に面した窓などにオススメです。